虚貌(上)(下) − 雫井脩介

虚貌〈上〉 (幻冬舎文庫)
虚貌〈下〉 (幻冬舎文庫)

二十一年前、岐阜県美濃加茂地方で、運送会社を経営する一家が襲われた。社長夫妻は惨殺され、長女は半身不随、長男は大火傷を負う。間もなく、解雇されていた従業員三人が逮捕され、事件はそれで終わったかに見えたが…。恐るべきリーダビリティーを備え、ミステリー小説界を大いに賑わせた、怪作にして傑作。待望の文庫化。

話題本らしいので購入。主要人物が沢山出て視点が目まぐるしく入れ替わるが、キメ細やかな描写でストーリーから外れないので読みやすかった。結末はちょっと無理があると思うが。「彼」を作り上げるヒントが話の端々にあり、後でなるほどと思わされる。
満足度:★★★☆☆