煙か土か食い物 − 舞城王太郎

煙か土か食い物 (講談社ノベルス)

腕利きの救命外科医・奈津川四郎が故郷・福井の地に降り立った瞬間、血と暴力の神話が渦巻く凄絶な血族物語が幕を開ける。前人未到のミステリーノワールを圧倒的文圧で描ききった新世紀初のメフィスト賞/第19回受賞作。

ミシェル・ガン・エレェファントの歌詞を並べたような乱暴な文体である。読み始めた最初は何が書いてあって話がどう進んでいくのか全く分からなかった。1章がそのまま登場人物のキャラクター説明だと気付くまで時間がかかった。テンポに慣れるとサクサク最後まで読めた。一応ミステリーらしくなってはいるが結末を楽しみに読むタイプの小説ではなかった。途中から謎解き部分はは流し読みだった。アクション映画のようなスピード感があり、そこそこ楽しめた。
満足度:★★★☆☆