Y − 佐藤正午

Y
この際先週読んだ本を書き並べます。

ある晩かかってきた一本の奇妙な電話。北川健と名乗るその男は、かつて私=秋間文夫の親友だったというが、私には全く覚えがなかった。それから数日後、その男の秘書を通じて、貸金庫に預けられていた一枚のフロッピー・ディスクと、五百万の現金を受け取ることになった私はフロッピーに入っていた、その奇妙な物語を読むうちにやがて、彼の「人生」に引き込まれていってしまう。この物語は本当の話なのだろうか?時間を超えた究極のラブ・ストーリー

簡単にいうと「時を駆けるオジサン」を傍から眺める主人公。あのときこうした結果が今なんだよ、と少しずつ過去を解きほぐしながら語られる。この手の題材は数多いが敢えてそれに挑戦する勇気に拍手。ラブ・ストーリーにはあまり必然性を感じなかった。
満足度:★★★☆☆