新人演芸大賞
若手落語家の登竜門(?)新人演芸大賞がNHKでやってました。
さすがNHK!
東西の予選を勝ち抜いた東3人、西2人の若手落語家から頂点を決めるというこの上なく楽しい番組です。
最初のうちは寄席に行っても、誰が上手いか下手かなど分かりませんし、満足できない時は演目が悪いのか演者の力量不足かなど判断もつかないので、落語自体がつまらないって思ったり思われたりするのは勿体無いと考えています。
でも頂点を前にした五人はそれだけの実力があるってことですものね。
5人それぞれ持ち味があって面白かったのですが、完成度の高さを感じたのは上方の二人でした。
芝居話が得意だそうですが、どことなく桂米朝師匠に似てるのはやはり一門の血が引き継がれてるということでしょうか。
演目は「芝居道楽」となっていましたが、どこかできいたような。
「七段目」じゃないのかなと思いましたが(最近分かってしまう自分にびっくり)、さげが違いました。
知ってる「七段目」では、最後は「てっぺんから落ちたんか?」ときて忠臣蔵の話の段に引っ掛けて「いえいえ、七段目」と来るところ。
よね吉さんは「忠臣蔵やな、落ちるのは何段目の話や?」「階段のてっぺんから落ちました」とひっくり返してました。
あのさげか、と思ってたところを逆を衝かれたような気分、わざとなのでしょうか。
話を知っているからこそのフェイントに引っかかったようで、また落語の奥深さを知りました。
よね吉さんは見事大賞に輝き、涙ぐむ姿に思わずもらい泣きです。