ハサミ男

やや回復したので映画を見てきました。「ハサミ男」。全国一斉ロードショーとかではなく、この時期はお台場のシネマメディアージュでしかやってません。サックスのみのBGMとか映像的にも低予算がありありと分かるB級臭さでしたが、これが意外にもミステリアスな雰囲気を出しておりました。しかし、先日の日記にも書いたが、こんな叙述トリックをどうやって映像化するのだ!?原作と話が変わっちゃうのでは!?ところが、(以下ネタバレのため自主規制。)


意外にも原作どおりの試合運びだった。映画ではナントカ人格を当たり前に画面に出すことで、実在であるかのように見せかけている。小説を読んだ人にはヤツがナントカ人格であると分かりきってるし、映画を初めて見る人にもなんとなく二重人格っぽさが伝わるのだが、小説との違いはナントカ人格が何故存在するのかを描いているところだ。さらに説明すると完全ネタバレなのでここまでにしておこう。小説を読んだ人にも読んでない人にも楽しめる作品となっているのがうれしい。私的評価では今年一番の快作であります。しかし!堀之内はいつハサミを用意したのだろうか!??知夏らが目撃した日が犯行を起こした日じゃなかったか??連続的に見えて別の日だったのだろうか?ミステリー人間ならば疑問に思うはず。